こんにちは!都内在住の子持ちサラリーマン、のんびりコアラです。
8割の個人投資家が損をすると言われているくらい損をしている人が多いのが投資の世界。
皆さんは損していますか?(失礼)
8割が損するのであれば、その人たちと逆の心理を取ることで、利益を得ることが出来ると考えることができますね。
そんな人も多いかと思います。
ここでは、大衆心理を理解し、あるべき心理状態となるよう心掛けましょう!
投資家の心理サイクル
米国投資家ハワード・マークス氏(※)は、投資家心理のサイクルを以下のように説明しています。
–finance.yahoo.com 投資家心理のサイクルより筆者が日本語に変換
フェーズごとに纏めると以下のような感じです。
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Phase1楽観、興奮、スリル、陶酔株価が上がるに連れて、徐々に楽観的になります。
陶酔ステージでは、株価はほぼ天井に到達します。 -
Phase2心配、現状の否定、恐怖株価の下落に連れて、徐々にマイナス感情に支配されます。
このステージではまだ株価の反発を期待していますね。 -
Phase3自暴自棄、パニック、降伏、落胆かなり悲観的な感情に支配されます。
株価の反発も期待しなくなった落胆ステージでようやく株価は底を打ちます。 -
Phase4鬱的な状態、希望、安心、楽観株価の上昇とともに、徐々に楽観的感情になってきます。そしてPhase1に戻ります。
従って、大衆心理の逆をいくには、
- 大衆が楽観的になる株価上昇時に悲観的になる
- 大衆が悲観的になる株価下落時に楽観的になる
というのが、成功する投資家への一歩ということですね。
いかがでしょうか。イメージはつかめましたか?
1999年、マネー誌において「間違いなく今世紀最も偉大な投資家である」と評されたアメリカ投資家のジョン・テンプルトン氏も同じような発言をしています。とても有名な言葉なので、一度は聞いたことがある人もいるかと思います。
Bull markets are born on pessimism, grow on skepticism, mature on optimism and die on euphoria.
強気相場は、悲観の中に生まれ、懐疑の中に育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく
それでは、各フェーズごとの大衆心理を詳細に見ていきましょう。
Phase1:
楽観、興奮、スリル、陶酔
このフェーズでは、株価が順調に上昇します。
企業業績も予想を上回り、メディアも企業が好業績であることばかりを報道するようになります。
ああ、企業業績もいいし、株を購入(または買い増し)しても大丈夫そうだ、と楽観します。
株を購入(または買い増し)すると、株価の上昇に伴い利益も出てくるので、株価の上昇に興奮します。
更なるスリルを追い求めて、売却せずに保持(または買い増し)します。
高値圏に到達しても、企業業績がいいのだから、とか、自分の思い通りに株価が上がっているのだから、と自己陶酔します。
「自分って投資上手だ!」「更なる利益を得たい!」なんて考えてしまうんですね。リスクが最大になってきていることに気付かずに…
本当であれば、スリルや陶酔ステージでは売却(ポジションの縮小)を考えたいですね
Phase2:
心配、現状の否定、恐怖
このフェーズでは、株価が軟調になり、下がってきます。それまでは思惑通りに進んでいた株価が少しずつ下がってきます。
自身の含み益も目減りしてきて、少しずつ心配になってきます。ただ、このステージではまだ株価は反発するはず、と思い込んで何もアクションを起こしません。
やがて企業業績も期待を下回り、メディアも悪いニュースを流し始めます。
株価は更に下がり始めますが、またすぐに戻るはずと(というか戻ってくれと心の中で期待するようになり)現状を否定します。
含み益もやがて含み損に変わってくると恐怖に変わります。
無念さとともにこのあたりで売却する投資家もいます。
Phase3:
自暴自棄、パニック、降伏、落胆
やがて株価が更に下落し、含み損が拡大し、自暴自棄、パニックになります。
その後、塩漬けした株価を見て、もう駄目だと降伏、落胆します。最悪株価も見ないようになりますね。
Phase4:
鬱的な状態、希望、安心、楽観
株価が底を打ち、少しずつ上昇を始めます。このあたりではまだ心がやられており、上昇に気付きません。鬱的な状態です。
少しずつ経済指標に明るいニュースが出たりし、ようやく希望が見えてきます。このあたりでも損を被っており、積極的に買い向かえるだけのメンタルが保てていません。株価の上昇にもまだ懐疑的です。
周囲が少しずつ買い始めたことを確認し、安心することで、自分も購入しようかと思い始めます。そしてフェーズ1に戻ります。
ご参考
Fear&Greed Indexについて
「株式市場は強欲と恐怖に突き動かされる」という言葉は株式市場では当然のように言われています。
CNNがマーケットでの恐怖と強欲の指数度合いを評価しているFear&Greed Indexというものがあります。こういったものも市場のセンチメントを図るのに役立ちます。
–CNN, Fear & greed Indexより筆者がキャプチャ(2021年5月8日(日本時間)時点)
これについては別記事についても記載しましたので、よければご参考にしてみてください。
>>【Fear&Greed Index】恐怖・強欲指数を使って暴落時に買い向かおう
社会心理学から見た認知バイアスについて
実はこれまでお話した心理状況については、社会心理学から見た認知バイアスにより説明することが出来ます。
それについても別記事で解説しましたのでよければご覧ください。
>>あなたも陥ってない?損する人が陥る、利小損大の心理メカニズム
纏め
いかがだったでしょうか。
投資をしていると、資金の増減に一喜一憂するのは人間である以上当然のことです。
それでも大衆心理を理解して、逆のことを図ろうとするのが成功する投資家への一歩ですね。
なお、本文中で紹介した米国投資家ハワード・マークス氏著の「投資で一番大切な20の教え 賢い投資家になるための隠された常識」は以下となっておりますので、良ければご参考までにご覧ください。
最後までお読み頂きありがとうございました。
それでは!